美術館のカレーライスと上原勇一郎

静かなところが好きな上原家は
小さい時からお出掛けと言えば
「寺」か「美術館」が多かった・・・

時々、面白い法話が聞けたときはいい方で
幼い時分には退屈極まりない「お出掛け」だった。
それでも
美術館はそれなりに楽しかった。
シュールリアリズムの世界はさすがに難しかったが
教科書に載っている絵画を近くで鑑賞できるのは
新幹線で芸能人を見つけた時と同じ喜びがあったのだ。

だが、
何よりの楽しみだったのは

ランチ!・・・つまり昼食

美術館のレストランは、たいていホテルが経営している。
それほど当たり外れはないが
よく食べたのは・・・

カレーライス

ロイヤルコペンハーゲンの大皿に品良く盛られた白飯
ピカピカの魔法のランプのような器からカレーのルーが注がれ
ピカピカに磨かれた重みのあるシルバーのスプーンで食べる

何やら高級な感じがして
極上のカレーライスを食べているようだった。

三菱一号館美術館では
アフタヌーンティーのサービスが始まったようだ。
美術館に空間は、天井から床まで三菱財閥時代を再現したもの。
昼間どこへ行っても女性ばかりだが
ノスタルジックな雰囲気が特に女性のハートをつかんで
大盛況間違いないだろう。